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生産施設の改修で重要な床づくりのポイントとは?

生産施設の改修で重要な床づくりのポイントとは?

こんにちは。床診断士のゆかりです。

工場や生産施設の床づくりでは、高い専門性や機能性が求められます。また、扱う製品やその場所の使い方など、さまざまな条件を考慮して床づくりを考える必要があります。
そのため、同じ施設の中でも⽤途の異なるスペースでは求められる条件が全く異なります。

⽣産施設の改修を検討する際には、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
今回は生産施設での代表的な困りごとと床づくりのポイントを解説します。

⽣産施設でよくある困りごと

生産施設での代表的な困りごとには、静電気や荷重、薬品、摩耗、アウトガスなどが挙げられます。
それぞれどのような問題があり、どんな対策が必要なのか⾒ていきましょう。

静電気による弊害

導電フロア・LE(LE-311)

製造現場ではさまざまなシーンで静電気が発生し、「静電気放電(ESD)」によって電子部品の破壊や不具合を引き起こすことがあります。
特に、電子デバイスを扱う生産施設では基本的な静電気対策に加えて「IEC規格」の規定に沿ったメンテナンスも必要です。

静電気対策では、「静電気が溜まらないように流れやすくする」こと、つまり導電性と帯電防止性を高めることが重要です。
⽣産現場では、さまざまなシーンで静電気が発⽣するため、導電性・帯電防⽌性のある床材を選定することが最適です。
静電気の発⽣を抑え、発⽣した静電気をすみやかに拡散させることでESD管理に適した環境をつくることができます。
IEC規格に沿った静電気対策とは? >

荷重による弊害

左:塗床の亀裂・剥がれ 右:ビニル床シートの剥がれ

キャスター付きの重量物が頻繁に行き来するような生産施設では、床材のフクレ、塗床の割れや損傷、剥離などのトラブルが発生する可能性があります。そのため、移動荷重に対する耐久性を考慮した床づくりが重要です。

このような場所では、耐動荷重性の高いビニル床シートがおすすめです。耐動荷重性に加えて、帯電防⽌性や耐薬品性、抗菌性など、⽤途に応じて機能性をそなえた製品を選びましょう。

また、重量物の移動に耐えられる床づくりには、床材だけでなく基礎となる下地の種類や表面強度など床全般にわたる対処を考え、トラブルを未然に防ぐことを考慮することが重要です。

薬品が触れることによる弊害

タイヤクフロア・ラボ(TY-4400、TY-4070)

薬品を扱う施設では、薬品に触れることによる着色や変色、腐食などが生じるおそれがあります。
そのため、医薬品や化粧品を扱う生産施設では耐薬品性をそなえ、汚れにくさや汚れを落としやすいメンテナンス性も重要です。

そういった困りごとに対応しているのが、耐薬品性に加えてノーワックスメンテナンスによる美観維持性や帯電防止性などをそなえた機能性ビニル床シートです。

摩耗による弊害

たとえば無⼈搬送⾞やフォークリフトが⾛⾏する⼯場など、多くの人が行き交い台車などの重量物が往来する場所、特に土砂が持ち込まれるような場合は、床面の摩耗が起こりやすくなります。

また、床⾯の摩耗は、建物の⽴地条件や使⽤される環境、歩⾏量、履物の種類、メンテナンスの頻度など、さまざま条件に影響を受けます。
床面の摩耗により汚れやすさなども問題となるため、耐摩耗性を考慮した床選びが重要です。

アウトガスによる弊害

OG-170(移動荷重用フロア・OG)

クリーン度が要求される電子部品などの生産工程では、内装に用いられる建材から発生する成分(アウトガス)が製品の不良率に影響を与える場合があります。

原料に揮発性の高い有機物質や可塑剤を使用しないなど、アウトガスの成分と発生量低減に配慮した床材を選ぶことで、よりクリーンな環境をつくることができます。

機能面だけでなく、その場所で働く人の快適性も重要!

生産施設の床づくりでもう1つ忘れてはいけないことがあります。
それは、「そこで働く人の環境を向上する」こと。たとえば休憩室など施設内の快適性も重要です。

今、生産施設では、機能面だけでなく、そこで働く人たちの快適さや生産性向上を考慮したよりよい労働環境を作ろうという意識が高まっています。
生産性を上げ、十分なパフォーマンスを発揮できる快適な環境を作ることもしっかり検討しましょう。

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生産施設の床づくりでは、求められる条件やその場所の状態を考慮して総合的に床づくりを考えることが重要です。
そのためには、単に機能性の⾼い床材を選ぶだけではなく、下地の状況などを正しく把握し、事前の確認から表面の強化や施工後のメンテナンスまで、各段階での適切な対処を考える必要があります。

多くの条件を考慮した床選びをお考えの際は、まずは床を熟知した床診断士へ相談するのがおすすめです。
厚生労働大臣認定資格である床診断士は、床の改修工事に必要な知識を有する床リフォームのスペシャリストです。
床の状態を調査して総合的に診断し、メンテナンスや最適な床づくりについての提案を受けることができます。
まずは床診断士にお気軽にご相談ください。

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